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PNGとJPGの違いと使い分け:形式は用途で決める

PNGとJPGの違いは「画質の良し悪し」ではなく、「何を捨てて小さくするか」の違いです。写真をPNGで保存して容量が何倍にも膨らんだり、JPGを何度も上書きして文字の輪郭がにじんだりするのは、形式を習慣で選んでいるから起こります。この記事では、PNG・JPG・WebP・AVIF・TIFFを用途から選ぶ基準と、Airpicの画像圧縮で形式を変えて軽くする手順をまとめます。

可逆圧縮と非可逆圧縮:PNGとJPGの違いはここにある

画像の圧縮には2種類あります。可逆(ロスレス)は、圧縮前と展開後のピクセルが1つ残らず同じになる方式で、ZIPと同じ考え方です。PNGはこちらで、中身の圧縮にはZIPと同系統のDeflateを使っています。非可逆(ロッシー)は、人の目が気づきにくい情報を捨てて小さくする方式です。JPGはこちらで、画像を8×8ピクセルのブロックに分け、各ブロックの細かい明暗の揺れ(高周波成分)を「品質」の設定に応じて丸めます。丸めて消した情報は、ファイルのどこにも残りません。

ここから、よく聞く「JPGは保存を繰り返すと劣化する」が説明できます。JPGを開いて編集し、JPGとして保存し直すたびに、前回の丸めで生じた誤差の上にもう一度丸めが入ります。1回目は見分けがつかなくても、5回、10回と重ねると、輪郭のまわりにモスキートノイズ(細かいざらつき)が出て、平坦な空や肌がブロック状の段差を見せ始めます。PNGではこれが起こりません。100回開いて100回保存しても、ピクセルは最初と同じです。

誤解されやすい点が2つあります。JPGを「開いて閉じる」だけ、コピーする、名前を変える、メールに添付する。これらは再圧縮ではないので劣化しません。劣化するのは「再エンコードして保存する」ときだけです。もう1つ、PNGは「画質がいい」のではなく「変えない」だけです。元が粗い画像をPNGで保存しても、粗いまま正確に保存されるだけです。

どの画像形式を使うべきか、WebPはいつ使うのか:5形式を1行ずつ

選び方は、画像の中身と、それをどこで使うかの2軸で決まります。

  • JPG(JPEG):写真全般と、相手の環境が分からないときの共有に。1992年からある形式で、開けない機器はほぼありません。透過は持てません。
  • PNG:透過が必要な画像、スクリーンショット、ロゴ、図表、ベタ塗りのイラストに。文字の輪郭が1ピクセル単位で保たれます。写真には不向きです(理由は次の章で説明します)。
  • WebP:Webサイトに載せる画像の標準的な落としどころ。同じ見た目でJPGより軽く、透過も持てます。主要ブラウザは対応済みですが、印刷所やフォームの添付では弾かれることがあります。
  • AVIF:容量を最小にしたいときの最新形式。WebPよりさらに軽くなることが多い一方、古いOSの標準ビューアや一部のCMSでは開けません。Web配信専用と考えるのが安全です。
  • TIFF:保存用の原本と印刷入稿に。可逆で、16bitやCMYK、レイヤーを持てます。重いので、配布や共有には使いません。

「WebPはいつ使うのか」への答えは単純で、自分が管理するWebページに表示する画像のときです。相手に渡すファイル、印刷に出すファイル、将来また編集する原本には使いません。Airpicが2026年10月19日に行った調査では、スペインのオンラインショップ296店のトップページ画像9,620枚について、JPGとPNGをAVIFに変えると画像全体の容量が58%、WebPに変えると55%減る計算になりました。Web上の画像の多くが、形式を変えるだけで半分近く軽くなる余地をまだ残しています。

写真はPNGとJPGのどっち?PNGで保存すると容量が何倍にもなる理由

最も多く、最も重い間違いが「PNGは高画質だから」と写真をPNGで保存することです。結果は単純で、同じ写真がJPGの数倍から10倍前後の容量になります。1,200万画素の写真は、無圧縮なら1ピクセル3バイトで約36MBです。JPGなら品質80-90で数MBに収まりますが、PNGでは36MBの半分程度までしか縮まないことが多く、スマホの写真1枚で動画のような容量になります。

理由はPNGの仕組みにあります。PNGは「隣のピクセルから次のピクセルを予測し、予測との差分に現れる繰り返しを見つけて短く書く」方式です。ロゴやスクリーンショットのように、同じ色が続き、輪郭がはっきりしている画像では繰り返しが山ほど見つかるので小さくなります。ところが写真は、空も肌も壁も、連続した階調(グラデーション)とセンサーの微細なノイズでできています。隣り合うピクセルが少しずつ違い、同じ並びが二度と出てこないので、PNGの圧縮はほぼ効きません。PNGは写真のために設計されていないのです。

では写真はどこまで軽くできるか。Airpicの2026年9月19日の測定では、1.2MBのJPG写真を品質72で圧縮したところ208KB(83%減)になり、処理時間は2秒でした。見た目の差は、並べて拡大しなければ分かりません。逆方向に、この写真をPNGで保存し直すと、何も良くならないまま容量だけが何倍にも膨らみます。表示が遅いサイトを調べると、この「写真のPNG」がよく見つかります。実例と直し方はWordPressの画像圧縮の記事にまとめています。

例外は2つあります。背景を切り抜いて透過を残す写真と、これからまだ編集する原本です。写真の背景を削除すると背景が透明なPNGが出てきますが、これをJPGにすると透過部分が白く塗られてしまうので、PNGかWebPのまま使います。原本もJPGに圧縮せず、PNGやTIFF、撮影時のHEICのまま残します。配布用に軽くするのは、そこから作ったコピーだけです。

劣化する変換と劣化しない変換:JPGからPNGには戻せない

形式の変換には、情報が減る方向と減らない方向があります。

  • JPGからPNG:劣化はしませんが、何も戻りません。JPGで捨てた情報はファイルに残っていないので、PNGにしてもブロックノイズがそのまま正確に保存され、容量だけが増えます。「PNGにすれば画質が上がる」は誤りです。
  • JPGからJPG(再保存):必ず少し減ります。品質を上げても元には戻らず、上げた分だけ容量が増えるだけです。
  • PNGからJPG、WebP(非可逆)、AVIF:1回だけ減ります。最終的に配る画像なら問題ありません。品質80以上なら、ほとんどの用途で見分けがつきません。
  • PNGからTIFF、WebP(可逆モード):減りません。原本の保管や入稿に使えます。
  • HEICからJPG:1回減ります。スマホの元ファイルから直接変換すれば実用上は十分です。手順はHEICをJPGに変換するの記事にあります。

ここから導かれる原則は1つです。どの形式に変えるときも、必ず元の原本から変換する。JPGをWebPにしたあとで「やはりAVIFにしたい」と思ったら、WebPからではなく、もう一度原本から作ります。LINEやSNSで一度送った画像は、送信時に再圧縮されたコピーなので、原本にはなりません。

正直に書いておくべき限界もあります。すでに強く圧縮されて輪郭がにじんだJPGは、どの形式に変えても、どの圧縮設定にしても、元の鮮明さには戻りません。形式の問題ではなく、情報が失われた問題だからです。小さく粗い画像を大きく使いたいときは、形式変換ではなく、AIで画像を拡大する処理の出番です(線画やベタ塗りならアニメ・イラストを高画質化するツールのほうが向いています)。ただしそれも「もっともらしい細部を推定して描く」処理であり、消えた情報の復元ではありません。

Airpicの画像圧縮でJPG・WebP・AVIFに変換して軽くする手順

ここまでの判断を実際の操作に落とします。Airpicの画像圧縮は、登録もアプリの導入も不要で、処理もダウンロードも無料です(クレジットは使いません)。JPG、PNG、WebP、TIFF、HEIC、AVIFを読み込め、EXIFの回転は自動で反映され、色を決めるICCプロファイルは保持されます。処理はEU域内のサーバーで行い、ファイルはダウンロードから1時間後、遅くとも1日で削除され、AIの学習には使いません。

  1. 画像を置く:「画像をここにドラッグ」の枠に写真を落とすか、クリックして選びます。ファイル名と元の容量、ピクセル数が表示されます。
  2. 「形式:」を選ぶ:自動(写真に合わせてPNG/JPG)、JPG、WebP、AVIF、PNGから選びます。透過のある画像を置くと「透過部分があります」と注意が出るので、その場合はPNGかWebPにします。写真なら、Webに載せるならWebP、人に渡すならJPG、容量を最優先するならAVIFです。
  3. 「品質:」のスライダーか「または目標サイズ:」:どちらか一方を使います。写真を軽くするなら品質70-80が出発点です(前述の測定は品質72で83%減でした)。「200KB以下」のような制限があるなら、目標サイズにKBを入れると、その容量に収まる品質を自動で探します。
  4. 「長辺の上限:」:表示先より大きいピクセル数は無駄な容量です。Web用なら1600、メール添付なら2048が目安で、原寸で使うなら空欄にします。縮小は圧縮より効くので、まずここを見直します。
  5. 「メタデータを削除(日付・カメラ・GPS)」:公開する写真にはチェックを入れます。撮影位置や機種名が消え、数十KB軽くなることもあります。ICCプロファイルは削除の対象外なので、色はそのまま再現されます。
  6. 「画像を処理」:数秒で、元の画像と結果を左右に比べる画面になり、結果の容量が表示されます。気に入らなければ設定を変えてもう一度、納得したら「ダウンロード」です。

迷ったら「かんたん設定」を使います。「Web表示を軽く」はWebP・品質80・長辺1600、「メール」はJPG・品質82・長辺2048、「WhatsApp」はJPG・品質85・長辺1600、「最高画質」は品質95で形式は自動です。いずれも控えめな値なので、そこから品質を下げて確かめるのが安全な進め方です。形式の選び方と圧縮は画像を圧縮するページからすぐ試せます。

FAQ

PNGとJPGはどっちが画質がいいですか?

同じ元画像なら、PNGは一切変えず、JPGは目に付きにくい情報を捨てます。その意味ではPNGが忠実ですが、写真では容量が数倍になり、見た目の差はほとんど分かりません。写真はJPGかWebP、文字・ロゴ・透過のある画像はPNGと、中身で決めてください。

JPGをPNGに変換すると画質は良くなりますか?

なりません。JPGで捨てられた情報はファイルに残っていないので、PNGにしてもノイズがそのまま保存され、容量だけが増えます。画質を上げたいなら、元の原本から変換し直すか、AIによる拡大や鮮明化を使います。

WebPとJPGはどっちを使うべきですか?

自分のWebサイトに載せるならWebP、人に渡す、印刷に出す、フォームに添付するならJPGです。WebPは同じ見た目でJPGより軽く透過も持てますが、受け取る側が開けない場合がまだあります。

スクリーンショットはPNGとJPGのどちらで保存すべきですか?

PNGです。文字や線の輪郭が1ピクセル単位で保たれ、同じ色が続く部分は小さく圧縮されます。JPGにすると文字のまわりにざらつきが出ます。写真が大きく写っているスクリーンショットだけは、JPGやWebPのほうが軽くなります。

実測データ

  • 1.2MBのJPEG写真が、画質72で208KB(83%減)になり、2秒で完了しました。 (19-09-2026)
  • スペインのオンラインショップ296店(トップページ画像9,620枚)で、JPEGとPNGをAVIFに変換すると画像の総容量は58%、WebPなら55%減ります。 (19-10-2026)

airpic.appで、GPUが起動済みの状態で計測しました。しばらく使われていなかった場合、最初の処理は起動のために40〜90秒長くかかります。

画像圧縮で形式を選んで軽くする(無料)

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