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古い家族写真を修復する

古い家族写真を修復したいとき、手元にあるのが一枚きりのプリントということはよくあります。この記事では、祖父母や親の肖像写真をAIで直すときに取り戻せるもの、取り戻せないもの、そして本人らしさを保つための設定を順番に説明します。

修復の前に:スキャンした原本は手を付けずに保存する

最初にやることは修復ではなく、原本のデータを守ることです。プリントをスキャンしたら、そのファイルは一切編集せずに別フォルダへ保存し、作業はすべてコピーで行います。プリント自体が劣化し続けるため、今日のスキャンは二度と同じ状態では作れません。

  • スキャンは600dpi以上で、TIFFかPNGで保存します。JPGで保存し直すたびに細部が少しずつ失われます。
  • アルバムから剥がせない写真は、無理に剥がさずガラス越しにスマホで撮るほうが安全です。正面から、窓の映り込みが入らない向きで撮ります。
  • 台紙ごと少し傾いていても構いません。Airpicの修復には自動の傾き補正があり、2026年9月19日の私たちのテストでは、2.5度傾いたスキャンが自動で2.48度補正されてまっすぐになりました。

傷んだ写真を直す:AIで取り戻せるものと戻らないもの

傷んだ写真の修復でAIが得意なのは、元の写真に情報が残っている部分です。具体的には、目鼻立ちの輪郭、全体のシャープさ、フィルムの粒子やノイズ、薄いシミや細かい擦れ、色あせて黄ばんだ色調です。粒子だけが気になる場合は写真のノイズ除去、白黒写真に色を付けたい場合は白黒写真のカラー化を単独で使う方法もあります。

一方で、情報がもともと無い部分は戻りません。大きく破れて欠けた箇所、焼けたり水で溶けたりした部分、撮影時にピントが合っていなかった顔などです。こうした場所でAIがしているのは「復元」ではなく、周囲から見てもっともらしい内容で埋めることです。仕上がりが自然でも、それは当時の本当の姿ではないと理解したうえで使ってください。破れ目が背景だけなら、修復の「傷やシミを修復」で筆を塗れば目立たなくできます。

正直な限界:劣化がひどいと「よくある顔」になる

原本の劣化が激しいほど、顔の再構成はモデルが学習した「平均的な顔」に寄っていきます。肌はきれいになり目もくっきりしますが、家族が見ると「誰だろう」と感じる仕上がりです。小さな顔写真や、何度もコピーされた写真ほど起こりやすい現象です。

見分け方は簡単で、結果を100%表示にして目と口を見ることです。左右の目の形が原本と違う、まぶたの線が整いすぎている、口元の笑い方が変わっている、歯が新しく描かれている、といった変化があれば要注意です。

その場合は、修復の強さスライダー(顔の忠実度)を下げます。標準は60%で、40-60%の範囲にすると原本の目元や口元が多く残り、本人らしさが戻ります。同じ処理を何度もかけ直しても似てくることはありません。モデルの思い込みが重なるだけなので、一回で強さを調整するほうが確実です。

破れた写真の顔を取り戻す:参考写真の選び方

破れた写真やぼやけた写真でも、同じ人物の別の写真を1枚から3枚添えると、顔の再現が大きく変わります。AIは参考写真から顔立ちの特徴をつかみ、修復する写真の向きと表情に合わせて細部を描きます。1枚でも効果があります。

  • 使える参考写真:顔がはっきり見える、正面かそれに近い角度、明るい光で撮られたもの。年齢が近い写真ほど似ます。
  • 向かない参考写真:サングラスや帽子で顔が隠れている、横顔、逆光で顔が暗い、集合写真の中の小さな顔、強いフィルターが掛かったもの。

参考写真の表情はあまり気にしなくて大丈夫です。修復する写真が笑顔なら、笑顔のまま仕上げる方向で処理されます。参考写真がない場合は、前の章の忠実度の調整だけで仕上げます。

Airpicで古い肖像写真を復元する手順

実際の流れです。2026年9月19日の私たちのテストでは、1000×1289 pxの古い写真が、汚れの除去、顔、色の3段階で9秒で修復できました。

  1. 古い写真の修復を開き、スキャンのコピーを選びます。JPG、PNG、TIFF、HEICに対応し、上限は20 MPです。
  2. 台紙ごと傾いているなら「自動で傾きを補正」に、破れ目や折れ線があるなら「傷やシミを修復」にチェックを入れ、傷の部分を筆で塗ります。
  3. 「顔を補正(AI)」にチェックを入れます。白黒のまま残したい写真ならカラー化はオフにします。
  4. 同じ人物の写真があれば、「参照写真を追加」から1-3枚加えます。このとき、スライダーは「忠実度」に変わります。
  5. 処理を実行し、段階ごとのチップで「ノイズ除去」「顔」「カラー」の結果を見比べます。比較画面の「100%で表示」で目と口を確認します。
  6. 顔が別人に見えたら忠実度を下げて再処理します。参考写真ありの場合は候補が複数表示されるので、一番本人らしいものを選びます。
  7. 納得したらダウンロードします。処理と確認は無料で、ファイルはダウンロードの1時間後、最長でも1日で削除され、学習には使われません。

大きく印刷したい場合は、仕上がった写真を画像拡大でさらに拡大できます。

FAQ

古い写真の修復は無料でできますか

処理して結果を確認するまでは無料で、登録も不要です。完全な解像度のダウンロードは月に1回まで無料で、それ以降はクレジットを使います。料金はツールのページで確認できます。

破れて欠けた部分も元どおりになりますか

元の情報がない部分は復元されず、周囲からもっともらしい内容で埋められます。背景の小さな破れなら自然に消えますが、顔の大部分が欠けている場合は本人の顔には戻りません。

修復したら祖母が別人の顔になったのはなぜですか

劣化が強い写真では、AIが平均的な顔を描いてしまうためです。忠実度を40-60%に下げるか、同じ人物の正面の写真を参考写真として1-3枚追加すると、本人らしさが戻ります。

アップロードした家族写真は保存されますか

ファイルはダウンロードの1時間後、最長でも1日で削除され、AIの学習には使われません。処理はEU内のGPUで行われます。

実測データ

  • 1000×1289pxの古い写真を、クリーンアップ、顔、カラー化の3段階で9秒で修復しました。 (19-09-2026)
  • 2.5度傾いたスキャン画像を自動でまっすぐにしました(補正は2.48度)。 (19-09-2026)

airpic.appで、GPUが起動済みの状態で計測しました。しばらく使われていなかった場合、最初の処理は起動のために40〜90秒長くかかります。

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